Vol.16  「京都議定書、いよいよ発効」

 2005年2月16日、京都議定書がついに発効となりました。1997年の採択から、@条約の締約国が55カ国以上の締結 A1990年における先進国のCO2排出量の55%を占める先進国の締結という2つの発効要件を、2004年11月4日に満たし(ロシアの批准により)、その90日後の2005年2月16日に国際法として発効するまでの間には、アメリカ・ブッシュ政権が京都議定書から離脱するなど、各国の経済にも大きく関わる問題だけに、一筋縄ではいかないものがありました。
 現在の地球温暖化は、主に先進国の経済発展の副作用であり、発展途上国には先進国と同等の義務を負うことに抵抗があるのは確か。その他の理由も加味し、京都議定書には発展途上国の二酸化炭素の削減数値目標は盛り込まれていない。(エネルギー効率の向上、森林などを育て、二酸化炭素の吸収を進めることなどは、発展途上国を含むすべての締約国の義務)
 発展途上国に建設機械やトラックを輸出している弊社のような業者の責任も当然問われるところです。一日も早く、触媒をつけた車両等の輸出を実現させる必要があります。触媒をつけることで、まだまだ使えるものを棄てずに済むのであれば、これも一つの社会貢献であるといえるのではないでしょうか。地球温暖化防止には、企業の社会的責任の遂行も大きな力となります。環境に優しい商品を作るメーカー、廃棄物を減らす努力をする企業、環境に配慮する消費者。すべての意識が統一されれば、CO2等の排出量削減数値目標を期限以前にクリアすることも可能になるでしょう。

京都議定書の骨子:(外務省ウェブサイト>外交政策>地球環境より引用)
1. 数量目的
対象ガスの種類及び基準年
・二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素(1990年を基準年)
・HFC、PFC、SF6(1995年を基準年とすることができる)
吸収源の扱い
・土地利用の変化及び林業セクターにおける1990年以降の植林、再植林及び森林減少に限定。農業土壌、土地利用変化及び林業の詳細な扱いについては、議定書の第1回締約国会合あるいはそれ以降のできるかぎり早い時期に決定。
約束期間
・第1期は、2008年〜2012年の5年間
先進国及び市場経済移行国全体の目標
・少なくとも5%削減
主要各国の削減率(全体を足し合わせると5.2%の削減)
・日本:−6% 米国:−7% EU:−8% カナダ:−6% ロシア:0% 豪州:+8%  NZ:0% ノルウェー:+1%
次期約束期間への繰り越し(バンキング)
・認める
次期約束期間からの借り入れ(ボローイング)
・認めない
共同達成
・欧州共同体などのように複数の国が共同して数量目的を達成することを認める
排出量取引
・認める。締約国会合において、ガイドライン等を決定する。
共同実施
・先進国間の実施。
2. 途上国の義務の実施の促進
途上国を含む全締約国の義務として、吸収源による吸収の強化、エネルギー効率の向上等詳細に例示。
3. クリーン開発メカニズム
先進国とのプロジェクトにより、途上国の持続可能な成長に資すると共に、右プロジェクトにより生じた温室効果ガス排出の削減を活用することにより、先進国の数量目的達成にも使えることとするもの。
4. 資金メカニズム
条約で規定された資金メカニズム(GEF)が引き続きこの議定書の資金メカニズムであることを確認。
5. 発効要件
議定書を締結した国数が55カ国以上であり、且つ締結した附属書T国の1990年におけるCO2の排出量が同年における附属書T国によるCO2の総排出量の55%を越えることを発効要件として規定。
*(採択されなかったもの)
途上国の自発的な参加についての条文は、途上国の反対により最後の段階で削除され、又、米国が主張していたエボルーションについても見送られた。


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